この難しい状況下ではありますが、10月4日にコンサートを行いました。
なんとか取れる対策をしっかりしてコンサートをしようと動き出したのが6月くらい、7月ごろから対面での練習をはじめ、ビラをつくり宣伝をはじめたのが9月入ってから。かなりのスピード開催です。
時期尚早という声も周囲からなかったわけではないですが、感染状況が小康状態となるこの時期しかない、という思いもあり、様々なコンサートを参考にして開催に踏み切ることにしました(直前まで悩みましたが)。
お江戸コラリアーずさんの実証実験や、各種音楽関係団体、プロ団体の対応を参考にして、お客さまへのお願い事項を作成し(コンサート予定に画像があります)、それを守っていただくとともに、当日の入場での検温(サーモカメラが会場にあるため、体温確認はしやすかったです)、人が溜まらないような誘導、完全予約制による入場者の名簿管理、100席限定(349席キャパ)として距離の確保、パンフレットは席に貼付、休憩は無し、終演後の面会もなし、といった目に見える対策と、開場前に座席の拭き取りを行う、換気の外気量を増やす、など目に見えない対策を、スタッフが色々と考えて今出来得る限りしてくれました。
ステージ上での感染対策についても、ステージの広さ(8間×7間と、奥行きが広い)を活かし、
・高さの差をつけないように山台は無し
・ピアノを歌い手の後ろに配置し、飛沫がピアニストに届かない並びに
・横1m、前後2mを確保
・歌い手は真正面を向く
・その上で歌い手同士の距離をとり、本番のみマスクを外して演奏
という対応を。
感染対策の考え方は、まず直接的な接触(飛沫を含む)ができるだけおこらないこと、そして換気を充分にすることによりエアロゾルを分散させること、を重視していました。
こういった対策は、わかりやすく、守りやすいことが重要なので、練習時から本番を見据えて対策し、慣らすこともしました。
そして、当日は、スタッフとメンバーが頑張ってくれ、とてもスムーズに進み、幸いにも混乱なく終えることができました。
二週間が経過し、ようやく一安心したところですが、現状の感染者数の中で、ベターな選択ができたかと思います。
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ここからは個人的な感想です。
久々のホールにメンバーがみんな興奮し、とても嬉しそうにしていたのが印象的でした。
リモートで行う練習、距離を取って換気しながら行う練習、というものも新しい価値観をたくさん教えてくれ、必要な時間でありましたが(そこでしか得られないものもたくさんありました)、この日はホールという非日常の空間が特別なものであるということを改めて実感し、ホールにいられることの喜びが溢れました。
演奏も、メンバー一人一人がしっかり準備してくれたおかげで、現状のベストとなりました。やはり、お客さんが目の前にいることで発揮される集中力と訴えようとする力、そして拍手からもらえるエネルギーに応えようとする気持ちの高揚は、すごいものです。
メンバーに心からの称賛と感謝を…!
(演奏の方は、演奏についてまとめた記事に動画を載せてあります。ぜひ、聴いてみてください)
ミーツでは初演も多く、本番前週には作曲者に来ていただきレッスンしてもらうなど、いい体験ができました。ピアニストもはじめましての方でしたが、主張し合いながら、よい相乗効果を生んでいました。
あんすぱも、名曲にしっかり取組み、相変わらずの充実したサウンドを響かせてくれました。
そして、演奏以外でも感動することがありました!今回は終演後にホール内で締めの会を行ったのですが、そこでプレゼントとして全員からの寄書き色紙を頂いたのです。
なんて嬉しいことでしょう。こういったサプライズに、その場では気恥ずかしくて茶化してしまうのですが、家に帰って見返し1人で泣いていました。
2月末以降にコンサートが中止や無観客となり、ずっとステージに立てていなかったメンバー(特に、1年限りである大学のステージがなくなってしまった子たち!)に、なんとか舞台に立って欲しい、という強い想いが原動力となったこのコンサート。やってよかった、と心の底から思えた瞬間でした。
また、多くのお客さまから、感謝の言葉を頂きました。限られた席ではありましたが、そういった言葉が多く寄せられ、さらに演奏もお褒めいただき、感無量です。
二週間気を抜けない日々が続き、しばらく緊張しながら過ごしていましたが、ようやく少し落ち着くことができました。
最後に。
冬に向かうにつれ、また難しい状況となっていくことが予想されます。そうなった場合は、色々な対策をより安全側に振っていく必要があります。これからも、日々油断せずその判断をしていき、安全にかつ前に進めるよう、改めて気を引き締めていきたいです。
合唱を、音楽を愛するみなさんが、今後とも幸せでいられるように願うばかりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(撮影時のみマスク外しています)
(撮影時のみマスク外しています)
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