個人でボイストレーニングを受けたことはあるでしょうか。
合唱団で呼んでいる先生に個人的にみてもらった方は多いでしょう、個人的でなく合唱団全体でみてもらった方も多いと思います。しかし、自分で先生について習うことを選択する人は少ないように感じます。
なぜでしょう
・誰に習ったらいいかわからない(自分に合うか不安)
・プロが教えてくれる内容は難しい(そんな声を出せない。)
・プロのボイトレは高価(今の収入ではキビシイ)
・通うのが大変そう(ずっと受け続けないといけないのかな)
・そこまでうまくなることを求めていない(今の声で十分)
・合唱と合わなさそう(周りから浮いてしまいそう)
いくつか挙げてみましたが(昔の自分がボイトレに行かなかった理由もいくつか) とにかく最初のハードルが高いことが考えられます。
そこで提唱したいのが「ボイトレ前ボイトレ」です。
発声講習では、
1.発声と身体の使い方の基礎知識について、多義的な言葉の意味を確認し共有していくこと
2.それをどのように実践していくのか
について話をしていきます。
そして、個人レッスンでは、それらの知識を基に、その人に合った身体のバランスを探りながら、息・声帯・共鳴の連携を導いていきます。
それらの内容をできるだけ安価に、そして何回も何回も続けるのでなく、短い期間で身に付けられる内容として提供していくようにプログラムを組んでいます。
こういう活動をしていきたい私の思いは、
・「小さい声しか出ないから」 「息もれしてそんなに響かないから」 「自分はいてもいなくてもいい」 そんな人を1人でも減らしていきたい
・ 声は出るけど、「レガートに歌えない」 「音程や響きが安定しない」 「声が浮いてしまって周りから疎まれる」、そんな人を1人でも減らしたい
というところにあります。
プロのような声でなくっていい、でも、自分の声で、自分のうたに充実を感じられるようになってほしい。複数人で歌う合唱でも、一人一人がしっかり歌えることでできる音楽があり、それは非常に楽しいです。
その上で、ソロでしっかり歌いたい、プロのような声を目指したい、納得できるまでうまくなりたい、という人は、一流の声楽家から本格的なボイトレを受けて成長してほしいです。その準備として、基礎的なことを理解し、自分の身体を知っておくことが、一流の声楽家から新しい自分を見つける手助けをしてもらい、さらにうまくなる秘訣ではないかと考えています。
私は過去に、半端な知識で声を改善しようとして失敗したことがあり、人を傷つけたこともあります。きっと、世の中でそういう目に合って、歌うことを辞めた人も多いだろうと思います。部活での合唱で、そういう想いをしている人もいると思います。もう、そんな人を生みたくない。
私は、プロの声楽家のような素晴らしい声で歌うことはできませんが、今ではそれなりの歌い手として活動ができるようになりました。
元々、声は大きかったけれど音程がフラットしがちで高い音もきれいに出せない(今でも、満足にはできない)程度の歌い手でした。そして、20代半ばには、もうこれ以上上手くなることはないなと、成長を諦めていました。
しかし、そんな時にアレクサンダーテクニークと出逢い、自分の身体の使い方・見つめ方・感じ方を知ることで世界が広がり、さらに、発声に関する様々な教本や資料を読み漁って知識を身に付けることで、自分の身体を細分化して再構築していき、また歌を練習してみようという気持ちになったのです。 実践する場と、それを適切に聞き判断してくれる仲間がいたことも幸いでした。そうやって少しずつ歌う身体を身に付け、今のように歌えるようになったことは喜びでした。だから、今度はそれを悩んでいる多くの人に伝えていきたいです。
【講習について】
知識は凡人のための武器です。最近はYouTube等で情報発信してくれる人も多く、知識はつけやすくなっています。玉石混合ではありますが、どれも何かしらの理論に沿って発信しているため、役に立つものが多いと思います。 自分でそういう中から情報を集めて分析し、系統的にまとめられる人はそれで十分だと思います。しかし、そこまでできないという人は、できるだけ単純化して最低限必要な知識を提供するので、ぜひ講習を受けてみてください。
【個人レッスンについて】
声について、感覚で出来てしまう人(もともとバランスがよい人)は、いきなりプロのボイトレを受ければ大丈夫です。でも、途中までできたけど行き詰っている人、息もれなど根本が治らない人は、私の個人ボイトレを受けてみてください。 誰しもいい声で歌える機能は備わっており、その機能が未発達であるか、バランスが悪いことが問題なのです。自分の整え方を知ることができれば、指揮者に求められた声や、曲に要求される声へ挑戦していくことができます。
ハードル低めに設定していますので、一度飛び込んでみませんか。
歌を教えるのではなく、声を教えるボイトレ前ボイトレ、です。
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